その1では「尿酸」とは何なのか?についてお話しました。

いよいよ「高尿酸血症」と「痛風」の関係についてです。

 

そもそも「痛風」ってどんな病気?

中年男性の方で「昨晩、足の親指の付け根が痛くて寝られなかった~」なんていうこと、聞いたことありませんか?

基本的に「高尿酸血症」は男性に多いため、「痛風発作」も男性に多いことになります。

これは女性ホルモンが尿酸を排出する働きがあることが理由です。

閉経後の女性は徐々に尿酸値が上がってくるということもわかっています。

「痛風」は血液中に溶け切らなかった「尿酸」が結晶化して、身体のあちこちの関節に沈着して何らかのきっかけで「尿酸」の結晶が剥がれ落ちる時に関節内で激しい炎症反応を起こす病気です。

その関節炎の症状は非常に激しく、突然起きることから「痛風発作」と呼ばれます。

 

痛風になりやすい関節は?

足の親指の付け根が最も多いですが、その他にも足首、足の甲、膝、手首、肘など身体の関節部には「尿酸」の結晶が貯まりやすいことになります。

 

痛風になったらどうすれば良いの?

何事も「予防」が大切ですが、「痛風発作」を起したことがある方は病院への受診が必要です。

「尿酸値」は基本的に放置していても勝手には下がりません。

「痛風発作」を起しているとき→痛みを抑える治療(痛み止めを飲んだり、シップをしたり)
「痛風発作」を起していないとき→「高尿酸血症」の治療(「尿酸値」を下げる薬を飲む。生活習慣を改善していく)

医師の指示に従って気長に治療していくことになります。

「尿酸」が結晶化するのにも相当な時間がかかっているので、一気に下げることはできません。

ゆっくり気長に「尿酸値」を下げていくのがポイントです。

 

「高尿酸血症」と「痛風」の治療のポイントは?

1.体重を落とす

適正カロリーを守って標準体重を目指しましょう。

まずは「食事量」を少しでも減らしていくことが大切です。

かと言って、食事を抜いたりサプリなどだけで過ごすことは止めましょう。

体重は落ちても、他の病気を引き起こす心配があります。

主食の白米に麦や雑穀を混ぜたり、ハンバーグなどの肉の量を減らすために豆腐を使ったりするなどの工夫が必要です。

プリン体の多い食品(魚卵や内臓など)は摂る頻度を減らしましょう。

アルカリ性食品(野菜、海藻など)を多めに摂りましょう。

 

2.アルコールの量を減らす

ビールはプリン体が多いですが、他のお酒もアルコール自体「尿酸値」を上げる作用があるので飲む量を減らしましょう。

 

3.十分な水分摂取

1日に2リットル以上を目安に、こまめに水分摂取を心掛けましょう。

尿酸は尿から排出されるので、尿の量が増えるとそれだけ身体の外へ排出されることになります。

 

4.適度な運動

ウォーキングやジョギングなどの軽い有酸素運動がお勧めです。

激しい運動(肩で息をするような激しい運動)はかえって尿酸を増やすことになるので逆効果です。

駅まで自転車で行っていたのを徒歩に変える、自宅に一番近い駅で降りるのではなく、一つ手前で降りて歩いて帰るなど、できることから始めましょう。

 

5.ストレスと上手につきあう

休みの日など、森林浴をしてみるとか、ゆっくり読書を楽しむなど、ストレスを上手に発散させることが大切です。

私も息子にいろいろと取り組んで行きます。

「高尿酸血症」の方はぜひ参考にされて、一緒に頑張りましょう。