犬と人間は、非常に古くから関わり合いの深い生き物です。

 

人間が狩猟生活をしていた頃からです。

 

人間が獲物をしとめる→犬が人間の踏み込めないような場所へでも行ってその獲物を捕って来てくれる。

 

そうやって、古くから犬と人間は寄り添いながら生きてきた歴史があります。

 

そうした歴史的な流れからすると「人間のサポートをしてくれる犬」は必要不可欠の存在なのかもしれません。

 

ここでは、時折活躍が報道される「付添犬」(ハッシュたち)についてお話します。

付添犬って、どんな犬?

1.付添犬とは

暴力や虐待を受けた子どもたちが、司法関係者や医療従事者などに自分の受けてきたことを安心して伝えられるように手助けをする犬」のことです。

 

暴力や虐待を受けてきた子どもたちは、恐怖やフラッシュバック(追体験)によって、事実をうまく話せないことはよくあります。

 

特に法廷などの場では、緊張もするでしょうし、周囲は大人たちばかりで本当に心細くなってしまい「上手く話せない」といったことが起こることは当然のことです。

 

もともと、大人に比べて未熟な子供たちです。

 

言葉で伝えるのは本当に大変な作業になります。

 

そんな時「そばでじっと見守ってくれる付添犬」の存在は、非常に心強いものとなります。

2.付添犬になるのはどんな犬?

犬であればどれでもOKとはいきません。

 

医療の場などで白衣に興奮したり、司法の場で雰囲気に飲まれて吠えたり、逃げ出したりするようでは使命を果たせません。

 

一般的には

・健康であること(獣医学的に)

・攻撃性がないこと

・どんな場所でも落ち着いて行動できること

・包容力のあるり穏やかであること

・指示には適切に従うこと

といった厳しい条件をクリアした犬でなければなりません。

 

こうした意味では、他の盲導犬や聴導犬、介助犬と同様にハンドラーが「適正」をしっかり見極めたうえで「適切なトレーニングをし合格する」ということを経て、「付添犬」となれるのです。

付添犬ハッシュはどこにいる?

どこの犬の訓練センターでも付添犬を育成できるわけではありません。

 

現在(2021/4)はNPO法人神奈川子ども支援センター「つなっぐ」と連携を結んだ2つの団体(社会福祉法人日本介助犬協会公益社団法人日本動物病院協会(JAHA)に所属する犬で専門機関で認定を受けた犬とハンドラーが「付添犬認証委員会の認証」を受けて活躍しているのです。

 

活躍している犬の数は4頭です。

 

付添犬ハッシュはその2団体のうち社会福祉法人日本介助犬協会に所属しています。

付添犬の必要性

子どもたちが巻き込まれる犯罪が増加しています。

 

そのため、被害に遭った子どもたちは「司法の場」や「医療の場」でできるだけ正確な状況説明を求められるのです。

 

それでなくても人生経験も少なく弱い立場の子どもたちが「つらい経験」を正確に話すためには猛烈なストレスを被ります。

 

そうした体験がフラッシュバック(追体験)を引き起こしたり、その後の人生に大きく影響を及ぼしてしまうような状況になることは子どもの人権を守る上でも絶対に避けなければなりません。

 

犬が付き添ってるだけで?」と思われるかもしれませんが、犬を飼っている方ならわかられると思いますが、犬は本当に「状況を読む」ということに長けている動物です。

 

飼い主が落ち込んでいるときには、何も言わなくてもそっと寄り添ってくれたりします。

 

絶妙な距離感で接してくれるのです。

 

これは犬以外ではできないことです。

 

付添犬は、こうした犬の「たぐいまれな力」を発揮して、子どもたちのピンチを支える仕事をしてくれるのです。

 

日本にたった4頭しかいないのはとても残念です。

 

ぜひ、必要な子どもたちに届くように全国の「司法の場」や「医療の場」で活躍できる付添犬を増やしていかなければなりません。

まとめ

いかがだったでしょうか?

 

犬の可能性、素晴らしいですよね!

 

私は幼い頃「いじめ」を受けて育ちました。

 

残念ながら犬は飼っていませんでしたが、自分にとっての大切な存在として「ぬいぐるみ」がいました。

 

もちろん、家族の存在が大きな支えになったことは言うまでもありませんが、「ぬいぐるみ」でも本当に癒されたのを今でも覚えています。

 

子どもの時は立場上弱いので、大人たちに「真実」を理解してもらえないといったことになることはよくあります。

 

そうした弱い立場を守ってくれる存在(付添犬など)は必要だと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございます。