ここでは「補助犬の適性なし」と烙印を押された犬が、「放火探知犬」となって大活躍していますよ!ということについてお話します。
「5月22日」は「補助犬の日」ということ、ご存知ですか?
「2002年5月22日に身体障害者補助犬法という法律が成立したことを記念して定められた日」なのです。
こうした日にマッチした話題ですよね。
詳しく見ていきましょう。
補助犬としての活躍ができなかった犬のその後は?
「捨てる神あれば拾う神あり」とはまさにこのことだ。 ゴールデン・レトリバーとラブラドール・レトリバーの雑種犬「シェルドン」(写真)は以前、米ミシガン州ウェイランドにある身体障害者補助犬(盲導犬・聴導犬・介助犬の総称)の育成所で訓練を受けたが……残念ながら「不適格」のらく印を押されてしまった
引用:ヤフーニュース「ミシガン州で補助犬“失格”のらく印押された犬が…テキサス州の最優秀「放火探知犬」に」より
犬の世界でも「捨てる神あれば拾う神あり」ってあるんですね。
「こちらではうまく行かなくても、あちらでは大活躍!」と行ったことが。
なぜ、このようなことが起きたのでしょうか?
調べてみました。
補助犬の適性とは?放火探知犬の適性とは?
犬も人間同様「生き物」です。
犬種によっても、もちろん個体によっても差があるのは当然ですよね。
ただ、その犬の特性(個性)によって、補助犬や放火探知犬としての適性があるかどうかを見極める必要があります。
1.補助犬としての身体的特性は?
・体高や体重が使用者の必要性に合っている。
・犬自身が健康体であって体力もあり、いろいろな疾患(遺伝的、慢性的)を持っていない。
・被毛などの手入れが簡単である。
・聴覚・触覚などが平均的である。
2.補助犬としての性質は?
・人間と一緒に過ごすことを好む。
・神経質(大きな音に過剰反応したり環境の変化に敏感過ぎるなど)でなく、穏やかで落ち着いている。
・乗り物酔いがない。
・集中力があり環境への順応性が高い。
・他の動物に対して攻撃的でなく、挑発行為をしたり支配的になり過ぎない。
・性格的には陽気で、人間や動物に対して友好的であって臆病でない。
3.放火探知犬の適性は?
補助犬ほどの「人」に特化した形の適性はありません。
しかし、人と友好的な関係が築けない犬はそもそも訓練ができません。
さらに「嗅覚」に関しては非常に優れている必要があります。
なぜなら、「放火探知犬」は火災現場などで「ガソリン」や「灯油」の臭いをかぎ分ける仕事です。
「ガソリン」の臭いがした場合は「放火」を疑えるのです。
日本にはまだ導入されていません。
こうした犬の鋭い嗅覚を生かしたものとして日本では、「検疫探知犬」「癌探知犬」などがいます。
海外には「低血糖探知犬」「遺体探知犬」「トリュフ探知犬」など、その物質固有の臭いをかぎ分けることに特化した犬が活躍しています。
今回の場合、補助犬としては適性がなかったかもしれませんが、「嗅覚」を生かして「放火探知犬」となったということですね。
ただ、これを見抜く人間が必要ではありますが。
補助犬の適性なし!と言われても、放火探知犬になれただワン!のネットの反応は?
・臭覚探索作業は犬にとって非常に刺激的なもの。適材適所です。介助犬に向いてなくても、退屈なペット生活に向かなくても、いきいきと活躍できるのはカッコいいですね。もちろん、働かされて可哀そうとも違いますよ。
・人間同様、犬にだって得意分野があるってことですよね。個々の能力を見極めて導く立場の人には非常に教訓になることだと思います。
・いかにもアメリカ的な話だ。日本では何度も適性検査にチャレンジさせて合格させるか、規格外としてペットいきになるか。
・放火探知犬っていうのがあるんですね?知りませんでした。
・お利口なワンちゃんだね。これからも頑張ってくれよ!
非常に好意的な意見が多いですね。
補助犬などに対して、人間の都合によって「トレーニングをして働かせるなんて、可哀そう!」という意見もありますよね。
ただ、犬は太古の昔から人と共存してきた生き物です。
「無理やり」というのなら問題もありますが、トレーニングすることも人と一緒で喜びとして感じている犬にとってまさに「バディ」と言えるかもしれませんね。
まとめ
いかがだったでしょうか?
本当に「適材適所」ですよね。
人間もしっかりと学ばなければなりませんね。
人間と犬は昔から共存してきた仲です。
同じ動物界の生き物として、お互いを尊重しながら共存していけると良いですね。
最後までお読みいただきありがとうございます。