最近は「盲導犬」の姿をたまには見かけるようになりましたね?
以前は本当にお目にかかることはなかったのですが・・・
盲導犬ってかわいそうなのでしょうか?
よく「脚を踏まれても吠えたり噛みついたりしないように訓練されてかわいそう」「人のために良いようにしつけられてかわいそう」といったことを耳にします。
確かに、盲導犬を育てたり訓練をされたりしているところを知らなければ、こういったことを思ってもおかしくはないかもしれません。
私の住んでいる隣の県では「盲導犬」を育成、訓練している施設があります。
そこの施設の方とデモンストレーション犬(盲導犬の正しい知識を普及するのに同行する犬)が時々、私の住んでいる県にも来られ、お会いするたびにお話しを伺うのですが、私たちが普通に考える以上に「犬の個性」を大切にされています。
盲導犬の犬種としては「ラブラドールレトリバー」が最も多いですが、生まれたての子犬の頃から、満1歳(満1歳まではパピーウォーカーというボランティアの方の元で生活)を超えて訓練に帰ってきても、すべての犬が盲導犬になれるわけではないのです。
元々の犬種として、賢く従順なラブラドールレトリバーですが、個々の犬によって性格はまちまちなのです。
人が大好き過ぎる犬、甘えん坊の犬、小さい子がどうしても気になる犬など・・・
本当にいろいろな性格の犬がいるのだそうです。
その「個性」は最大限尊重されるそうです。
ある意味「人と同等」に対応しておられると思います。
犬の個性を見ながら訓練をしてみて「この子には盲導犬の仕事が向いている」と判断された犬だけに「盲導犬」として活躍の場を与えられるようです。
無理やり訓練をして盲導犬にしているわけではありません。
私たち人間は自分たちの子供をそこまで見て育てているでしょうか?
元々「犬」という動物は「オオカミ」から人間と一緒に生活する(狩猟のお手伝いをさせる)ことができるように進化した生き物です。
100%純粋に野生の犬、というのはいないのです。
そうした人類の歴史の中でも非常に身近な動物の「犬」とは、いろいろな部分を補いながら共存してきたのです。
盲導犬に対する正しい知識を持とう!
盲導犬として働く犬の姿、見る機会が増えてきましたよね。
ハーネス(胴輪)に「お仕事中です」というワッペンを付けて、任務に就きます。
ハーネスを着けないときはパートナー(ユーザーともいう)の方と一緒に、どこにでもいるペットのように暮らしているんですよ。
それまでじゃれ合って遊んでいても、ハーネスを着けたら一気にお仕事モードになります。
盲導犬の仕事に誇りを持って臨んでいるのがよくわかります。
残念ながら、パートナーの方の認識が低いために、ひどい扱いを受けている盲導犬も何頭かいました(「盲導犬アトム」など)
こうしたことは本当に悲しいことですよね。
「犬」といっても同じ「命」を持った生き物です。
人間の方が価値が高い訳ではありません。
ペットの犬猫も捨てられる子たちが後を絶たないのが現状です。
もっと私たち人間が「命」、生き物の世界で「共存している」ということをしっかり考え理解する必要がありますね。