私の住んでいるところでは、ソメイヨシノが満開を迎えています。
今年は寒暖の差が激しいので、開花宣言(2019/3/23)から約2週間で満開です。
本日の雨でかなり散ってしまうかも知れません。
特別養護老人ホームの「お花見」とは?
私の母はアルツハイマー型認知症で特別養護老人ホームに入所中です。
この春が初めての「お花見」でした、と言っても、外気(20度未満)が低いので室内での「お花見」となりました。
施設の園庭には2本の桜の木がありますが、どちらも満開でとてもきれいなのに入所者の皆さんに眺めてもらえず寂しそうでした。
「お花見」と言っても「昼食」を一緒に家族と過ごす、というものです。
時間も1時間半なので、自分が食べるだけでなく、母にも食べさせなければならず、かなり忙しかったです。
施設の職員によるちょっとした出し物があったりで、いつもと違う様子に面食らっている母でした。
きれいだな~という感情
特別養護老人ホームです。
要介護は3以上。
多くの方が「認知症」を持っておられます。
「認知症」の程度にもよりますが、基本的に要介護3以上だと「可愛い」とか「きれいだ」といった感情がかなり弱くなっているようです。
私の母は要介護5で、まだ言葉が出ますし、私のこともパッと見ただけでは「???」ですが、しばらく一緒にいてあれこれ話しかけていると「娘」だという認識を持ってくれます。
この度もしばらくは「どなた様かしら?」という表情でしたが、何かの拍子につながったのか?突然涙ぐんで「よっちゃん、迷惑かけるね~」と言ってくれました。
わざわざ訪ねてきてくれたのよね~ありがとう・・・
という気持ちはまだまだしっかりあるようです。
残念ながら、花瓶に活けてある桜を見せて「お母さん、桜だよ~きれいだね~」と言っても「???」
「可愛い」「きれいだ」といった感情はかなり弱くなってました( ;∀;)
他の感情は弱くなっても、人の厚意などは病状がかなり進んでも残っているようです。
来年の「お花見」も再来年の「お花見」も一緒に過ごせたらいいな~と思いながら帰宅しました。
懐かしい音楽に反応が!
施設の職員の方のちょっとした出し物には皆さん反応が薄かったですが(;’∀’)入所者の中に「ハーモニカ名人」がいらっしゃって、その方が演奏された「ふるさと」「夕やけこやけ」では、大勢の方(私の母も)が口ずさんでおられました。
幼い頃から聞いて育ったような曲は、忘れないのでしょうね。
また「ハーモニカ」という楽器の音色も良かったのかもしれません。
無表情で食事をしていた方も突然にこやかな表情になられたりしたのは、本当に不思議なのと同時に「癒されたのかな~」と感じました。
目からの刺激(桜などの花)も大切ですが、耳からの刺激(馴染みの音楽など)もとてもお年寄りには効果的なのかもしれませんね。
そんなことを感じた「お花見」でした。